本の裏側にバーコードがない本って知っていますか?

バーコードがない本最近、コミックですが、本の裏側にあるバーコードがない本が入荷するようになってきました。今のところ講談社のコミックのみですが、これについて調べてみました。

予備知識として、本の裏側のバーコードについですが、これはGoogleで検索すると詳しい説明が出てきますので、ここでは簡単に説明します。上段のバーコードは出版社とその出版社から出ている書籍を識別するための番号になります。世界共通でISBNと呼ばれ唯一ユニークな番号ですね。下段のバーコードは、本の価格を示す番号です。これらのバーコードは、いまから約20年頃前からつくようになったと記憶しています。

次にスリップについてですが、スリップは新刊本を購入した際についているのを目にすることがあると思います。一般の店頭販売では、購入時に店員さんが抜いてしまう場合も多くありますでの、気にしたことがない方もいらっしゃると思います。ネットで本を買う場合は、そのままの状態で本は届きますので、目にすると思います。下の写真のようなものですね。

スリップ

このスリップは、売上スリップ、売上カードとも呼ばれ、本屋さんの売上の管理、本を補充注文する場合などに使われてきましたが、現在では売上はPOSで管理されている場合が多く、スリップ自体は意味をなさないものになりつつあります。小規模な本屋さんではまだ、使われているようです。

講談社のコミックの最新刊からバーコードとスリップがなく、コミック全体がシュリンクと呼ばれる透明袋で覆われている本が販売されるようになりました。フィルムパックと呼ばれているようです。このフィルムパックは古本屋としてはかなり問題ではと考えています。出版社としては、バーコードがなく本のデザインがすっきりするし、スリップを挟まなくて良い利点があると思います。新刊本屋さんとしては、コミックの立ち読み防止になり、立ち読みによる手垢などがつかない利点があるのでしょうか。これまでのバーコードはシュリンクの上にシールで貼られていますので、POS利用上は問題はありません。これまでと同じです。

シュリンク上に貼られている

フィルムを外すと

外装フィルムをとった

ただ、このフィルムパックは、その後の流通、購入したお客さんのことを考えていないのではないかと感じますね。古本屋としては、最近では、本のバーコードを使ってお客様宅で市場価格に合わせた見積もりを行う際に使用しています。また、古本を販売する際にも、古本を特定し出荷する際に使用しています。なくなると大変困りますね。手間がだいぶ増えてしまいます。個人の方、図書館などでは、本のバーコードを使って蔵書の管理など使っているのではないでしょうか。

幸い今のところ講談社のコミックのみですが、この流れが他の本、他の出版社に及ばないことを祈ります。




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