古本につく虫として有名なものに「シミ」と「シバンムシ」があります。これらの虫は、本棚やクローゼットに長い間放置されていた本や雑誌、いつかは使おうと思って取り置きしている段ボールに自然に発生している場合あります。一匹見つかると大量に発生している可能性があり、駆除が必要となります。
シミ
作者 Taken by Soebe in nothern Germany
漢字で紙魚と書きますが、古くから紙を食べる虫と知られこのような漢字になったようです。上の写真はセイヨウシミですが、日本で見かけるシミは白っぽく動きが早い虫です。本の天(上)、小口(横)、地(下)の白い部分にいます。Wikipediaでは以下のように説明されています。
シミ目(シミもく、総尾目、Thysanura)は、昆虫綱無翅類の1目。「シミ(衣魚、紙魚)」と総称される。人家に生息するものが本を食害すると思われていたため「紙魚」と書かれる。英語でも「bookworm」という。 (出典 Wikipediaシミ目)
湿気を好みますので、マンションのような密閉された部屋は要注意です。逆に乾燥に弱いともいえますので、湿気対策をしっかりとれば心配する必要はありません。
シバンムシ
本につくシバンムシは、日本では「タバコシバンムシ」、「フルホンシバンムシ」そして「ザウテルシバンムシ」の3種類います。
漢字で死番虫と書き、少し怖いイメージがありますが、ヨーロッパで付けられた名前から日本語化されたようです。Wikipediaでは以下のように説明されています。
タバコシバンムシ(煙草死番虫) Lasioderma serricorne は、ジンサンシバンムシと並んで貯蔵食品害虫として知られるシバンムシの一種。世界中に広く分布し、日本国内にもほぼ全土に分布し、大多数の家庭で発生して乾燥食品などありとあらゆる乾燥動・植物質を食害する。(出典 Wikipediaタバコシバンムシ)
シミと違って乾燥を好みます。台所の小麦粉にも発生する場合があります。
駆除
直接、人的には害がないようですが、食品に入り込むなどした場合は気持ちが良くないと思いますので、見つけた場合は、駆除を行いましょう。まず、いる場所となる可能性のある、いらない古本、段ボールを処分します。小麦粉などに発生している場合は捨ててしまいます。その後で、バルサンが使えるのであればバルサンを使用して根こそぎ退治しましょう。バルサンの使用には抵抗のある方もいるようですが、最近では、集合住宅用の煙の出ないタイプもあります。バルサンが使えないのであれば、フマキラーなどで見つけるごとにピンポイントで退治します。今後発生しないようにするには、いらない本、段ボールをため込まない。湿気対策をする。乾燥物の保管場所を見直し、掃除をこまめに行うのが有効と思います。
最近、当店で使い始めたのが、おすだけベープです。約6畳につき1回プッシュするだけで効果があります。ほぼ毎日使用していますが、いまのところ発生は見られません。