地震が多い日本では、突然襲ってくる地震は、避けられない自然現象です。東日本大震災のような大きな地震が何時起きてもおかしくない状況で、重く大きな本棚は、倒れると危険な凶器になる場合があります。ここでは、古本屋が実際行っている、本棚の地震対策と耐震グッズを紹介します。
本棚の固定
簡単な方法として、良く紹介されているものに転倒防止シート、ジェルシートと突っ張り棒がありますが、これらの対策は、重く大きい本棚には、気休め程度と考えた方が良いです。ここでは壁に本棚をしっかり固定する方法を紹介します。
一番安くて確実な方法は下記のようなL字金具で本棚を固定する方法です。
上記絵のように、頭2か所、足2か所計4か所固定すると耐震力が強くなります。 注意する点は、L字金具の穴に合うボルトを使うことと、壁にボルトを打つ位置を見つけることです。壁の裏側には、下地(しもじ)と呼ばれる柱があり、この柱の中心にボルトを打つ必要があります。下地を見つける簡単な方法は、ハンマーなどで軽く壁を叩いて、音の違いにより見つける方法です。ただこの方法では、下地の中心から外れる場合がありますので、注意が必要です。そこで下地センサーと呼ばれる壁の裏側を調べる機械を使用して柱を見つけ、しっかり固定することが重要です。
住宅環境、本棚の材質によりボルトが使えない場合も多いことでしょう。この場合は、壁に貼り付けるタイプの転倒防止グッズがありますので、検討してみてはいかがでしょうか。
本を並べ替える
重い本は下の方に、軽い本は上の方に、本を並べ替えることにより本棚全体の重心を下げます。重心を下げることで固定金具への負担が軽減され、より地震に強くなります。
本の落下を防止する
本棚を固定した後は、本そのものの落下を軽減する処置を行います。下記のような落下防止用のテープを本棚に貼ることで本の落下が軽減されます。
以上が本棚の地震対策となります。ご参考まで。